並行宇宙・マルチバースとは?

並行宇宙・マルチバースとは?

あなたの人生、もう一つの“別のバージョン”が存在しているかもしれません。

「もしあのとき違う選択をしていたら?」

誰もが一度は考えたことのあるこの問い。

実はその“もしも”が、本当にどこかの宇宙で起きているかもしれないという説が、科学やスピリチュアルの世界で語られています。

この記事では、並行宇宙(パラレルワールド)とマルチバースについて解説していきます。

 

「宇宙はひとつだけ」だと思っていませんか?

私たちが見上げる星空や、物理の教科書に書かれた世界は、この宇宙ひとつの話にすぎません。

でも近年、物理学や哲学の分野で真剣に語られているのが、

「宇宙は複数あるかもしれない」

「自分の選ばなかった人生も、どこかで同時に存在している」

という考え方です。

このように、複数の宇宙が同時に存在する可能性を示す概念を「マルチバース(Multiverse)」と呼びます。

 

並行宇宙(パラレルワールド)とは?

マルチバースの中でも特に私たちに関係が深いのが「並行宇宙」です。

これは、

自分の選ばなかった“別の選択肢”が現実になっている宇宙

のことです。

たとえば…

転職せずに前の職場に残っていた自分

告白が成功して付き合っていた世界の自分

違う街に引っ越していた自分

など、あり得たかもしれないもう一つの人生が、別の世界線として実在しているという考え方です。

 

科学が語る「マルチバース」――その始まりと広がり

マルチバースは単なるSFの空想ではなく、科学者たちが実際に研究し議論してきたテーマです。以下にその流れと提唱者たちをご紹介します。

■ 1957年:ヒュー・エヴェレットと「多世界解釈」

量子物理学の世界では、「観測するまで粒子の状態は定まらない」という不思議な性質があります。

この問題に対して、アメリカの物理学者ヒュー・エヴェレットが示したのが「多世界解釈(Many-Worlds Interpretation)」。

「すべての可能性は実際に分岐して、それぞれが現実として存在する」

というもので、これが現代のパラレルワールド概念の礎となりました。

■ 1980年代:宇宙論の革命と「インフレーション理論」

次に注目されたのが、宇宙誕生直後の「急激な膨張(インフレーション)」を提唱したアラン・グースと、さらにそれを拡張したアンドレイ・リンダ

彼らは、「インフレーションは一度だけでなく、宇宙のあちこちで何度も起きている可能性がある」と考え、“泡のように無数に生まれる宇宙”=バブル宇宙モデルを提案。

これにより、

物理法則が異なる宇宙

異なる歴史をたどった宇宙

など、多様な“宇宙の群れ”としてのマルチバース観が定着していきました。

 

4つのマルチバースのタイプ(科学モデル)

マルチバース理論には、以下のような“4段階モデル”があります:

● レベル1:果てしなく広がる同じ宇宙

同じ法則・同じ物理条件の宇宙が、私たちの宇宙の外側に無限に存在している可能性。

● レベル2:物理法則が異なる宇宙

重力の強さや光の速さが違う、別のルールを持つ宇宙。

● レベル3:量子力学的なパラレルワールド

「観測されなかった結果が、別の宇宙で現実になっている」という多世界解釈に基づいた世界。

● レベル4:数学的に可能なすべての宇宙

考えうるすべての数学構造が実在すると仮定した、最も抽象的なモデル。

 

デジャヴ、夢、違和感――並行宇宙を感じる瞬間

「この場所、初めて来たのに懐かしい…」

「夢の中で見たことが現実になった」

「なんとなく、“現実じゃない”感覚がある」

こうした感覚を経験したことはありませんか?

スピリチュアルの世界では、これらはすべて**「並行宇宙をかすかに感じ取ったサイン」**だと言われます。

■ デジャヴ(既視感)は別の自分の記憶?

ある説では、並行宇宙にいる別の“あなた”が体験した出来事の記憶が、今の自分に一瞬流れ込んでくることでデジャヴが起こるとも。

■ 夢はタイムラインをまたぐ旅?

特にリアルで不思議な夢や、メッセージ性の強い夢は、別の並行宇宙での体験や、未来のタイムラインからのアクセスである可能性があるとされます。

 

並行宇宙と「未来の選択」:あなたはどの世界線を選ぶ?

スピリチュアルでは、私たちは日々、複数ある「未来の宇宙(世界線)」から、どれかを選んで生きていると考えられます。

この考えは「タイムライン選択」や「宇宙シフト」とも呼ばれます。

■ 現実は固定ではなく、“選択と波動”で動く

ネガティブな感情にとらわれていると、同じような現実が繰り返される

自分を信じて選択を変えると、現実そのものが変わっていく

このように、思考や感情、意識の持ち方が“どの宇宙にいるか”を決定づけるという考え方です。

■ 日常の中でのシフトのサイン

人間関係が一気に変わった

周囲の反応が以前と違う

なぜか人生が「急に流れ始めた」感じがする

これらは、より自分の本質に近い世界線へと移行した兆候かもしれません。

■ “未来”は固定されたものではない

過去のトラウマがあっても、過ちがあっても、今この瞬間の選択で、未来はいくらでも変えることができるというのがこの考え方の希望です。

あなたは、無限に広がる「可能性の宇宙」の中から、今日どの世界線を選びますか?

 

まとめ

マルチバースとは、私たちの宇宙以外にも無数の宇宙が存在しているという考え方

並行宇宙とは、あなたが選ばなかったもうひとつの現実が、別の世界として実在しているという説

科学とスピリチュアルの両面から研究・考察されており、私たちの人生や意識の持ち方とも密接に関わっている

あなたの「今」の選択が、未来の世界線を決める。

一度きりに見えるこの人生も、実は無数の分岐点と可能性にあふれています。

私たちは毎瞬、見えない“選択の扉”を通り抜けて、ある宇宙を選び続けているのかもしれません。

そしてその選択は、偶然ではなく、

あなたの意識・感情・願いといった“波動”が引き寄せている現実

恐れから生まれる現実もあれば、愛と信頼から生まれる世界線もあります。

どの未来も、あなた自身が創造主なのです。

世界は一つではありません。

あなたが望めば、新しい宇宙へとシフトすることは、いつだって可能です。

「今ここ」が、そのはじまりです。

 

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